万博では、ほぼ毎日「ナショナルデー・スペシャルデー」として式典やイベントを行っています。
「ナショナルデー・スペシャルデー」とは、それぞれの公式参加者の参加を称える日で、公式参加者の文化に対する理解を深め、国際親善の増進に寄与することを目的に行います。
当日は、公式参加者が国内外の賓客や一般の来場者を招いて行う式典と文化イベントが行われ、多様な文化や特色に触れ、楽しむことができます。
4月13日に万博が開幕して2日目、14日から早速行われるこのイベント。
5月31日(土)は「ネパール」です。
ネパールの国のことを少しでも知って万博に参加すると、また違った発見や楽しさがあるかもしれません。
この日以外も、パビリオンでは様々な取り組みが行われているので必見です。
1.ネパールの場所は?
南アジアに位置する内陸国で、北を中国(チベット自治区)、東西南をインドに囲まれています。

2.ネパールの国の特徴は?
ネパールは、国土の約8割が山岳・丘陵地帯で、北部にはヒマラヤ山脈がそびえ、世界最高峰エベレスト(サガルマタ)をはじめ8,000m級の山々が連なっています。
南部には肥沃なタライ平野が広がっています。
国土面積は約14.7万km²(北海道の約1.8倍)、人口は約3,000万人です。
120以上の民族と多様な言語が共存し、複雑なカーストや民族構成が特徴の多民族国家として知られています。
宗教はヒンドゥー教が多数派(約8割)で、仏教、イスラム教なども存在します。
農業が主産業で、観光業も重要な収入源です。
国旗は独特な2つの三角形を組み合わせた形で、ヒンドゥー教と仏教のシンボル、太陽と月が描かれています。
3.ネパールの言語は?
公用語ネパール語です。
その他にはマイティリ語、タマン語、ネワール語など多くの民族語が使われています。
また、英語も教育や観光地で広く通じます。
ネパール語講座
おはよう
शुभ प्रभात (シュバ プラバート)
こんにちは
नमस्ते(ナマステ)
さようなら
बिदा (ビダ)
ありがとう
धन्यवाद(ダンニャバード)
4.ネパールの観光名所は?
エベレスト
エベレストは標高8,848mを誇る世界最高峰で、ネパールと中国(チベット自治区)の国境に位置し、ネパール語では「サガルマータ」、チベット語では「チョモランマ」とも呼ばれます。
三角錐のような雄大な山容は、周囲のローツェやヌプツェなどの名峰とともに圧倒的な存在感を放っています。
山頂付近は「死の地帯」と呼ばれ、酸素が極端に少なく、厳しい寒さと強風が登山者を試します。
ネパール側にはサガルマータ国立公園が広がり、ベースキャンプまでのトレッキングではシェルパ文化や仏教寺院、氷河など多様な見どころに出会えます。
エベレストを望むサンライズやサンセットの絶景も人気で、一生に一度は訪れたい地として世界中の旅行者を魅了しています。

ヒマラヤ山脈
ヒマラヤ山脈は全長約2,400kmにわたり、パキスタンからインド、ネパール、ブータン、中国(チベット自治区)にまたがる世界最大級の山脈です。
「雪の住みか」を意味するその名の通り、エベレスト(8,848m)を筆頭に、カンチェンジュンガやアンナプルナなど8,000m級の名峰が連なり、「世界の屋根」と称されます。
プレートの衝突で山脈が誕生し、今なお成長を続ける地質学的にも貴重な地域です。
標高差により多彩な気候と自然環境が広がり、トレッキングや展望地観光が盛んです。
ポカラやナガルコット、チャンドラギリなどでは登山せずとも絶景を楽しむことができます。
シェルパ族や仏教・ヒンドゥー教文化が息づく地でもあり、自然と文化が融合した特別な体験ができ、冒険と感動を求める人に最適なエリアです。

カトマンズ(首都)
カトマンズはネパールの首都かつ最大の都市で、標高約1,350mのカトマンズ盆地に位置しています。
「栄光の都」とも称され、古くから交易と文化の要衝として栄えてきました。
ヒンドゥー教と仏教が共存するこの都市には、スワヤンブナート寺院やボダナート、パシュパティナート寺院などの宗教施設が点在し、独特の宗教文化が息づいています。
旧王宮があるダルバール広場や、生き神クマリの館など歴史的建造物も豊富で、世界遺産にも登録されています。
タメル地区は観光拠点として賑わい、土産物店やレストランが立ち並びます。
また、パタンやバクタプルといった近郊の古都も訪れる価値があります。
迷路のような路地と活気ある市場、レンガ造りの伝統建築が織りなす風景は、訪れる人々に深い印象を残しています。
ヒマラヤ登山の玄関口としても世界中の冒険家を引きつける都市です。

パタン
パタン(正式名称:ラリトプル)は、カトマンズ盆地南西部に位置するネパール第3の都市で、「美の都」と称される古都です。
ネワール族の伝統建築や精巧な彫刻、金属工芸が街全体に息づき、まるで街そのものが芸術作品のような趣を持っています。
ヒンドゥー教と仏教が融合した宗教文化も特徴的で、多くの寺院や僧院が点在します。
観光の中心となるダルバール広場はユネスコ世界遺産で、王宮や寺院群が並び、パタン博物館ではネパール美術や宗教彫刻が展示されています。
黄金に輝くゴールデン・テンプルや、無数の仏像を刻んだマハボーダ寺院、歴史あるクンベシュワール寺院も見どころです。
伝統工芸が息づくバザールや路地では、職人の技を間近に見ることができ、地元のネワール料理やカフェ巡りも楽しめます。
文化と芸術が凝縮された、歩いて巡るのが楽しい歴史都市です。

ルンビニ
ルンビニはネパール南部のタライ平原に位置し、仏教の開祖・釈迦(ゴータマ・シッダールタ)の生誕地として知られる世界的な聖地です。
仏教四大聖地の一つで、1997年にはユネスコ世界文化遺産に登録され、多くの巡礼者や観光客が訪れています。
マヤ・デヴィ寺院には釈迦の生誕を示すマーカーストーンやアショーカ王石柱があり、深い歴史的価値を持ちます。
園内は緑豊かで静けさに包まれ、瞑想や散策に適した平和な空間が広がっています。
また、日本、タイ、ミャンマーなど各国の仏教寺院が建ち並び、建築様式や文化の違いを楽しむこともできます。
永遠の平和の炎や世界平和塔は、心を落ち着ける象徴的な存在になっています。
仏教文化と世界平和への祈りが共存するルンビニは、静かな自然と歴史に触れながら、心を癒やす特別な体験ができる場所です。

ポカラ
ポカラはネパール中部に位置する、美しい自然と観光が融合したリゾート都市です。
標高約800mにあり、ヒマラヤ山脈を背景にした壮大な景観が魅力で、「ヒマラヤの玄関口」として世界中のトレッカーや冒険家が集まっています。
中心にはフェワ湖が広がり、湖面に映るアンナプルナやマチャプチャレの姿は絶景そのものです。
湖畔ではボート遊びやカフェ巡りが楽しめます。
また、日の出スポットとして有名なサランコットや、日本山妙法寺、ラニバンの丘など、眺望を楽しめる名所も豊富にあります。
デヴィズフォールやグプタシュワール洞窟などの自然奇観や、国際山岳博物館など文化施設も見逃せません。
サイクリングやトレッキングなどアクティブな体験も充実しており、自然・文化・冒険が一体となった魅力的な観光地となっています。

チトワン国立公園
チトワン国立公園はネパール南部のタライ平原に広がる広大な自然保護区で、ユネスコ世界自然遺産にも登録されています。
亜熱帯の森林と草原には、インドサイやベンガルトラ、ヒョウ、ワニ、淡水イルカなど貴重な野生動物が数多く生息しており、ジープや象に乗って楽しむサファリ体験が人気です。
カヌーライドではガビアルや水鳥を観察でき、バードウォッチングの名所としても知られています。
また、専門ガイドと共に行うジャングルウォークや、象やワニの保護施設の見学も見どころです。
周辺には先住民族タルー族の村があり、伝統文化に触れる貴重な体験もできます。
公園の玄関口となるソウラハ村には宿泊や食事施設が整っており、観光の拠点として便利になっています。
ネパールのもう一つの自然の顔を堪能できる場所として、多くの旅行者を魅了しています。

スワヤンブナート
スワヤンブナートは、カトマンズ中心部から西へ約2〜3kmの丘の上にある、5世紀ごろ創建と伝わるネパール最古級の仏教寺院で、「モンキー・テンプル」としても親しまれています。
中央に立つ白いドーム型ストゥーパの四面には「ブッダアイ(知恵の目)」が描かれ、13層の尖塔が悟りへの段階を象徴しています。
境内には五色の祈祷旗やマニ車が並び、チベット仏教の影響が色濃く感じられるようになっています。
丘の上からはカトマンズ盆地や天気が良ければヒマラヤ山脈の絶景が広がり、約400段の階段を登る価値があります。
また、周辺には仏具や雑貨を扱う土産店もあり、買い物も楽しめます。
1979年にはユネスコ世界文化遺産に登録され、歴史・宗教・景観・文化を一度に体感できる、カトマンズ観光のハイライトとも言えるスポットになっています。

ダルバール広場
ダルバール広場は、ネパールの首都カトマンズにある歴史的な王宮広場で、王宮やヒンドゥー教・仏教の寺院、伝統的建築物が集まるネパール文化の中心地です。
1979年には「カトマンズ盆地」としてユネスコ世界文化遺産に登録され、ネワール様式やモガール様式が融合した建築群が見どころです。
生き神「クマリ」が暮らすクマリの館や、カトマンズの語源とされる木造寺院カスタマンダップ、ハヌマン・ドカ王宮、精巧な木彫が特徴のジャガナート寺院など、歴史と芸術が息づく建築が並んでいます。
広場は観光地であると同時に、地元の人々の生活や祭り、マーケットの場としても活気があり、ネパールの文化と日常を体感できます。
建築美、宗教、暮らしが交差する、カトマンズ観光の必見スポットです。

まとめ
ネパールは世界最高峰の山々や歴史的建造物などを中心に観光業が盛んな国です。
旅行好き、歴史好き、山好きな方はぜひ訪れたい国の一つです。