【大阪万博】ナショナルデー4/27の”ガイアナ”はどこ?国の特徴やパビリオンテーマは?

万博では、ほぼ毎日「ナショナルデー・スペシャルデー」として式典やイベントを行っています。

「ナショナルデー・スペシャルデー」とは、それぞれの公式参加者の参加を称える日で、公式参加者の文化に対する理解を深め、国際親善の増進に寄与することを目的に行います。
当日は、公式参加者が国内外の賓客や一般の来場者を招いて行う式典と文化イベントが行われ、多様な文化や特色に触れ、楽しむことができます。

4月13日に万博が開幕して2日目、14日から早速行われるこのイベント。

4月27日(日)は「ガイアナ」です。
ガイアナの国のことを少しでも知って万博に参加すると、また違った発見や楽しさがあるかもしれません。

この日以外も、パビリオンでは様々な取り組みが行われているので必見です。

1.ガイアナの場所は?

ガイアナは南米北東部に位置し、カリブ海と大西洋に面しています。
隣接国として、西にベネズエラ、南にブラジル、東にスリナムがあります。

地形の特徴として、国土の80%以上が熱帯雨林(「水の多い土地」を意味する先住民語「ギアナ」が国名の由来)となっています。

世界最大級の単一滝カイエチュール滝(落差226m)がポタロ川にあります。
また、ロライマ山(2,810m)がベネズエラ・ブラジルとの国境を形成しています。

2.ガイアナの国の特徴は?

国土の約80%以上が広大な熱帯雨林で覆われており、生物多様性に富んでいます。
地形は、沿岸部の肥沃な平地、内陸の丘陵地帯、サバナ状の高原地帯に分かれています。

主要産業には、金、ボーキサイト、砂糖、バナナ、米の生産があります。
また、2015年に大規模な油田が発見され、2019年から石油生産が開始されています。
ガイアナは、石油産業の発展により急速な経済成長を遂げています。

多民族社会であり、インド系(39%)、アフリカ系(30%)、先住民(10%)、その他(中国系・ヨーロッパ系)が共存しています。

カリブ海地域に属し、カリブ海の文化的影響を受けています。
独立記念日(5月26日)やホリーダー(インド系の光の祭典)では民族舞踊や音楽が披露される文化もあります。
料理には、インド系のカレー、アフリカ系のキャッサバ料理、カリブ海風シーフードが融合しています。

ガイアナは、コロンブスが1498年に到達後、オランダ→イギリスの植民地を経て1966年独立しました。

3.ガイアナの言語は?

公用語は英語です。
官公庁、教育機関、メディアなどで標準的に使用されています。
しかし、日常生活では、英語ベースのクレオール語も広く使われています。
また、インド系住民が多く存在するため、地域によってはヒンディ語やウルドゥ語も話されています。

ヒンディ語講座

おはようこんにちは
नमस्ते / Namaste (ナマステ)
※時間帯を問わず、出会いや別れの際に使用できる万能表現。胸の前で手を合わせながら言うのが一般的です。
नमस्कार / Namaskar(ナマスカール) ナマステよりややフォーマルなニュアンス。ニュース番組の冒頭などで使われます。

さようなら
ナマステ・ナマスカール ※別れの挨拶にも「おはよう」と同じ表現を使用します。
फिर मिलेंगे / Phir milenge (フィル・ミレンゲー) ※「また会いましょう」というニュアンス。空港での別れなどで使用します。

ありがとう
धन्यवाद / Dhanyavaad (ダンニャワード) ※丁寧な感謝表現。目上の人や正式な場面で使用します。
शुक्रिया / Shukriya(シュクリヤー)※カジュアルな感謝表現。友人や家族向け。

4.ガイアナの観光名所は?

ジョージタウン(首都)

ジョージタウンはガイアナ共和国の首都であり、行政・商業・金融の中心地です。
デメララ川の河口、大西洋に面した位置にあります。

18世紀末にオランダ人によって「スタブロエク」として設立され、その後イギリス領となり、ジョージ3世にちなんで「ジョージタウン」と改名されました。

街には18~19世紀に建てられた木造の歴史的建造物が多く残り、イギリス植民地時代の面影が色濃く残っています。

奴隷制廃止後、アフリカ系住民が多く定住し、さらにインド系契約労働者の流入もあり、他の南米諸国と比べて「アフリカン」な雰囲気や多民族性が強い都市です。

イギリスの植民地だったので、17世紀から18世紀頃のイギリス風の町並みをしており、赤茶色の屋根、レンガ積みの建造物に特徴があります。

セント・ジョージ大聖堂

高さ43メートルを誇り、世界最大級の木造教会として知られています。
真っ白な外観が青空に映え、ジョージタウンのシンボル的存在です。
1892年建造のヴィクトリア朝様式で、白亜の壁と黒いラインのコントラストがモダンさと歴史を感じさせるつくりになっています。

内部は高い天井と見事な木組みが特徴で、木造ならではの温かみと荘厳さを体感できます。
また、聖書にまつわるデザインが施されたステンドグラスがあり、色鮮やかな光が差し込む幻想的な空間になっています。

スターブロエック・マーケット

スターブロエックマーケット(Stabroek Market)は、ガイアナの首都ジョージタウンの中心部に位置する最大規模の市場で、最も活気のある観光名所の一つです。
入口にある赤と白の時計台はオランダ植民地時代に建てられたもので、街のシンボルとして写真撮影スポットにもなっています。

市場内では、衣料品や生鮮食品、日用品、宝飾品など、生活に必要なあらゆるものが手に入ります。
観光客だけでなく、地元の人々の日常の買い物の場としても重要な役割を果たしています。
観光スポットでありながら、価格設定は地元民向けのため比較的リーズナブルです。
現地の物価や生活文化を知るにも最適な場所です。

また、屋内市場のほか、屋外にも露店や青空床屋が並び、カットフルーツやインド系のお菓子、軽食なども楽しめます。
しかし、周辺はスリやひったくりが発生しやすいエリアのため、観光の際は貴重品管理など安全対策が必要です。

デメララ・ハーバー・ブリッジ

デメララブリッジは、ガイアナの首都ジョージタウンを流れるデメララ川に架かる長さ約1,851m(約2km)の浮き橋で、世界でも珍しい大規模なポンツーンブリッジです。

1978年に完成し、以来ガイアナの発展を象徴するランドマークとなっています。
都市部と農村部を結ぶ重要な交通インフラであり、毎日約10,000台の車両が通行しています。
また、1日に1回、大型船舶を通すために橋の一部が開閉(撤退)する構造になっています。
この動きは観光客にも人気の見どころです。

この橋は片側1車線ずつの道路のため、ラッシュ時には渋滞が発生しやすいのが特徴です。
車だけでなく歩行者も通行でき、橋の上からデメララ川や周辺の風景を眺めることができます。

当初は10年程度の仮設橋として建設されましたが、定期的なメンテナンスにより40年以上にわたり現役で活躍しています

エセキボ川

エセキボ川はガイアナ最大の川で、観光の中心的な存在です。

エセキボ川の観光では、ボートツアーが一般的です。
現地のツアー会社が日帰りや複数日程のリバークルーズを提供しており、川沿いの村や島々(フォートアイランド、バルティカ、アラワイリゾート、バラカラ滝など)を巡ります。

川沿いにはエコロッジやジャングルキャンプがあり、自然体験や野生動物観察、地元コミュニティとの交流を楽しむこともできます。
3日間のジャングルキャンプやエコツアーでは、モーターボートで川を移動しながら、滝や熱帯雨林の探検、バードウォッチングなどが体験できます。

また、上空からエセキボ川とその周辺の大自然を一望できる遊覧飛行ツアーもあります。
写真撮影や絶景観賞におすすめです。

国立博物館

1951年設立で、南米でも最も古い博物館のひとつです。
新古典主義様式の建物で、アーチ型のギャラリーや植民地時代の雰囲気が感じられます。

ガイアナの歴史や多様な文化、先住民の生活、植民地時代の資料などが展示されています。
多くの写真や解説パネルを使い、ガイアナを多角的に知ることができるようになっています。
特にガイアナの自然を紹介する展示が人気で、珍しい動植物の標本や巨大なアナコンダの剥製、カピバラやバクなど南米特有の生物の展示もあります。

館内はそれほど広くなく、短時間で効率よく見学できます。
ジョージタウン観光の空き時間にも立ち寄りやすいスポットです。

南米で唯一英語が公用語の国なので、展示解説も英語で書かれており、比較的理解しやすいのも特徴です。
また、観光客にも嬉しいポイントとして、入館料は無料です。
歴史的な建築様式が魅力の図書館で、落ち着いた雰囲気の中で本を楽しむことができます。

5.ガイアナパビリオンの紹介

ガイアナパビリオンのテーマは
「イノベーションによる持続可能性 ガイアナの低炭素化の旅」
です。

《ナショナルデー当日のイベント》
【オープニング】
愛国歌「エルドラド」の新しいバージョンを、カールヴィン・バーネットとダイアナ・チャップマンが歌うところから始まります。
5人のダンサーが登場し、ガイアナの多様な文化を表現します。
次に、ガイアナの自然の美しさをテーマにした朗読が続き、国旗の色をイメージした美しいドレスと、感情豊かなダンスが披露されます。
その背景では、画家がガイアナの内陸の風景をライブで描いていきます。

【第2部】
ガイアナの人々に焦点を当て、温かくて力強い国民性を歌った「A Place Called Home」という歌が流れます。
ガイアナの人々こそが本当の“黄金”だというメッセージが込められています。
その後、音楽とダンスでガイアナの祭りの様子を紹介し、画家が描いたガイアナの美しい自然の絵が初めて披露されます。
最後は、「One Guyana(一つのガイアナ)」というテーマのもと、ガイアナの多様な文化が一つにまとまった姿を、力強く美しい演出で表現して締めくくられます。
(※ 万博公式HPより)

まとめ

ガイアナは「南米のカリブ」と呼ばれ、英語圏ながら多様な文化が混交する点が特徴です。
歴史的建造物が多い一方、大自然の観光スポットも多く、ゆっくり巡りたい国の一つであることがわかります。
近年は海底油田開発で経済成長が著しく、エコツーリズムと近代化が並行して進む稀有な国となっています。

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はじめまして。kohです。
元公務員。好きなことや興味あることをしていきたくて転職しました。
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