心療内科・精神科を受診する前に

普段生活をしていて、内科や外科を受診することはよくありますよね。
でも心療内科や精神科となると…受診経験がないと、勝手なイメージばかり先行し、受診のハードルはとても高いと思います。

私もそうでした。
でも、数年おきに計3回、3つのクリニックに受診してきました。
3回目ともなると、抵抗もハードルもなく内科受診と近い感覚になります(笑)

その経験から分かることをお話しします。

0.受診の前に

仕事で心身がつらい状況になってくると、それぞれの立場の人たちから、心療内科・精神科の受診を進められるようになります。
それが

  • 養護教諭、管理職
  • スクールカウンセラー
  • 産業医

の人たちです。

1.養護教諭、管理職

養護教諭は、生徒・児童の様子や健康を気にかけることはもちろん、実は職場で働く教職員の様子も気にかけてくれています。

生徒・児童を通して教職員のことを把握したり、学校全体に関わっているので客観的に教職員の様子を見たり、職員室メンバーの一人なので情報も集まりやすかったりするのです。

また、保健のことに精通しているので、先生たちの様子を見て心療内科・精神科を進めてくれることがあります。

管理職は、日常の教育活動がスムーズにいくように、教職員がスムーズに業務を遂行できるように、と考えているので、教職員の様子が明らかにおかしければ、心療内科・精神科の受診を進めると思います。

2.スクールカウンセラー

養護教諭、管理職から心療内科・精神科の受診を進められると同時に、受診へのハードルが高い場合はスクールカウンセラーへの相談を提案されることがあります。

スクールカウンセラーとの相談は、原則予約制で希望する保護者や児童がスクールカウンセラーとの面談を行っています。

そのため、予約の空いている時間帯にスクールカウンセラーと一対一で話をすることが可能となります。

スクールカウンセラーは、学校の状況、生徒・児童の様子、雰囲気、教職員のことなど、大まかに把握しています。

数年同じ学校に在籍しているスクールカウンセラーであれば、赴任一年目の先生より学校のことに詳しい場合もあります。

さらに、スクールカウンセラーを専門として仕事をしている人や、学校にいない日は病院で心療内科医として仕事をしている人もいます。

だから、今の自分の状況、困っていること、悩んでいることなど、思うままに話をすると、しっかり話を聴いてもらえます。

質問をすると、仕事の仕方や心療内科・精神科受診のこともアドバイスをもらうことができ、最後には少し気持ちが軽くなると思います。

また、面談が終わると、スクールカウンセラーは管理職とも話をしているので、スクールカウンセラーを経由して自分の気持ちを伝えることや、スクールカウンセラーの視点から働き方の配慮など管理職に伝えてもらうことが可能になります。

3.産業医

職場に「産業医」はいるものの普段校内にいないため、どこにいる誰?と知らない人も多いのが、各学校に配置されている産業医です。

「残業時間が大幅に多い場合は産業医の面談を受けなければならない」と言われるほど、教職員の健康に関わる事柄に関しては産業医が登場します。

心身がしんどい、でも心療内科・精神科の受診は…という場合に、産業医との面談を管理職に相談すると取り計らってもらえます。

4.心療内科と精神科のちがい

一般的に…

  • 心療内科

何かしらのストレスが背景にある心や体の不調を診ることを専門とします。

精神疾患の中には、頭痛や吐き気など身体に症状が出るものがあり、精神的要因か別の要因か判断できないものがあります。身体疾患でも症状の悪化や経過が長引くことに精神的な要因が大きく関わることがあります。

症状の原因となる精神的ストレスに対して、カウンセリングなどを通して心と体のことを考えながらケアを進めるのが心療内科です。

  • 精神科

精神疾患の診断と治療を専門的に行います。薬物療法や精神療法などを行っていきます。

小学校教諭として16年間勤務。
病休、休職、退職を経て第2、第3の人生を猛進中。
趣味は一人旅。

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